カミンズは絶え間ない改良プロセスを行いながら、よりクリーンに、力強くかつ長時間稼動するエンジンを製造する革新的な方法を常に模索しています。当社では、後処理システムに関する他の追随を許さない技を術駆使し、オンハイウェイ、オフハイウェイ市場向けの常に進化する排出ガス規制に対応するための正しいテクノロジーとサポートを提供しています。また、これら常に進化する産業の最前線に身を置き続けるべく、研究開発に毎年数百万ドルを投入しています。
後処理技術は、厳しい環境規制へのコンプライアンスを確保しながら、有害な排出物を軽減する上で重要な役割を果たします。この分野のリーダーとして、カミンズは排出ガス規制がもたらす課題に対処するために、さまざまな革新的なソリューションを採用しています。
カミンズのイノベーションに対する揺るぎないコミットメントは、進行中の研究開発の取り組みへの多額の投資を通じて実証されています。この投資は、進化する排出ガス規制の先を行き、新しい技術を探求し、既存のソリューションを強化することを目的としています。R&Dに対する当社の積極的なアプローチは、その後処理技術が業界標準の最前線であり続けることを保証し、お客様に最先端のソリューションを提供します。
後処理システムの応用
- 必ずしも後処理システムはすべての用途で必要となるわけではありません。例えば、北米では非常用発電機などで免除されています。
- 排出規制があまり厳格でない地域では、後処理システムの採用に遅れが見られます。
- 高度な後処理技術は、ディーゼルエンジンの効率性とパワーはそのままに、環境への影響を抑制します。
- 性能と環境責任をバランスさることで、ディーゼルエンジンは排出ガス基準を満たし、よりクリーンな環境に貢献することができます。
ディーゼル内燃機関(ICE)の後処理
- ディーゼルエンジン後処理システムは、排出ガスの削減と、排気ガスに含まれる有害汚染物質を無害な物質に変換するために不可欠です。
- このシステムはディーゼルエンジンの排気ガスフィルターとしての機能を持ちます。
- 主要な後処理技術は次の通りです。
- ディーゼル微粒子フィルター(DPF):排気ガスからすす粒子を捕捉
- 選択的触媒還元(SCR):尿素ベースの溶液を使用して窒素酸化物を窒素と水に変換
ディーゼル後処理システムの進歩
- ディーゼルエンジン後処理システムは、厳格化する環境規制、排出基準、市場ニーズを満たすために全世界で進化してきました。
- 1990年代以降:北米地域で排気ガスに含まれる汚染物質の分解にディーゼル酸化触媒(DOC)が使用される
- 2007年:ディーゼル微粒子フィルター(DPF)の登場により、パッシブシステムから定期的なクリーニングが必要なアクティブシステムに移行
- 2016年:シングルモジュールシステムがコンパクトで軽量な設計を実現
- デュアルドージングとヒーターで開発された超低NOxシステムが性能を向上させ、より厳格な基準に適合
排ガス規制の発展
- EPAの排出基準によって、ディーゼルエンジンのNOx排出量削減を目的とした新たな熱管理ツールの採用が促進されています。
- 市場の推進力が異なるため、排出ガス規制のアプローチは欧州と北米で異なります。
- 欧州では燃費に重点を置いたNOx制御に注力されています。微粒子フィルターは、すすの捕捉のためというよりも粒子サイズの制御に使用されます。
- 北米では、Euro 6基準を満たす超低NOx規制に対応するために、より高度な技術が採用されています。
- カミンズでは、ディーゼルエンジンと水素エンジンの両方の技術を発展させることで、水素技術の進化に合わせて複雑な後処理の必要性を削減しています。
後処理システムの水素とディーゼルにおける違い
- ディーゼルエンジンはCO2、NOx、粒子状物質(PM)を発生させます。
- 排気ガス再循環(EGR)に見られる後処理方式は、燃焼温度を下げることでNOxの削減を行います。SCRと選択的非触媒還元(SNCR)も同じくNOxを除去します。
- 水素エンジンはディーゼルエンジンとは異なり微粒子フィルターを必要としないため、シンプルかつメンテナンス作業の少なさが特徴です。
- 水素ICEではより単純な酸化触媒が使用される一方で、SCRシステムではディーゼルエンジンと同じディーゼル排気フルードが使用されます。
- 水素エンジンの後処理では、排気中の水分の処理と、金属反応を防止するために特殊な素材が必要となります。
- リーンバーン技術とSCRシステムは、水素ICEのNOxを削減すると同時にディーゼルエンジンの後処理に見られる複雑さを低減します。
水素ICEでの後処理システムはどう機能するのか
- 水蒸気のみが生成されるのが理想的な水素燃焼と言えますが、実際の条件では空気中の窒素によるNOx排出が起こります。
- 水素内燃機関(ICE)では選択的触媒還元(SCR)システムがNOx排出量を削減します。
- エンジンオイルからの少量の炭化水素排出に対して、酸化触媒が必要となる場合があります。ただし炭化水素レベルが低い場合、アプリケーションによってはアンモニアスリップ触媒のみが必要となるケースもあります。
- 水素燃焼は直接CO2を発生しませんが、SCRを介することでわずかな量のCO2排出となります。
エネルギー転換における後処理システムの役割
- 欧州では、水素ICEはゼロエミッションに分類されることがあります。この点、北米の規制当局ではまだ議論が続いています。
- 水素ICEは、ディーゼルエンジンに比べてCO2排出量を約90%削減することができ、ゼロエミッションへの「架け橋」となる技術と言えます。
- 水素燃料電池電気自動車(FCEV)は長期的なゼロエミッションを達成できるとの見方がある一方で、より多額の投資が必要にもなります。
- 後処理システムは、排出量の削減とよりクリーンな移行ソリューションとしての観点から実現性が高いため、H2ICEにとって不可欠であると言えます。
研究開発への取り組み
将来のテクノロジーを開拓
カミンズは、単に現在の排出ガス基準を満たすことを目指しているわけではありません。私たちは、今後の規制要件を予測し、それを超える将来のテクノロジーの開拓に努めています。当社の先見性を備えたR&Dチームは、画期的なソリューションを模索し、後処理技術の可能性を押し広げます。サステナビリティへの取り組みの一環として、耐用年数(EUL)要件の延長にも取り組んでいます。
継続的な改善と最適化
カミンズの研究開発への取り組みの中心は、既存の後処理ソリューションの継続的な改善と最適化にあります。厳格なテスト、分析ベースの設計、高度なシステムシミュレーションツール、データ分析、および実際のアプリケーションからのフィードバックを通じて、カミンズはテクノロジーを微調整して、最適なパフォーマンス、品質、耐久性を保証し、環境への影響に配慮します。
さまざまなアプリケーションに対応する適応型ソリューション
カミンズは、さまざまな業界や用途に合わせたソリューションが必要であることを理解しています。そのため、耐久性と信頼性を重視して、用途に適した後処理技術を設計しています。当社のソリューションは、さまざまな動作条件に耐え、最適なパフォーマンスとグローバルな要件への準拠に対処します。耐久性と適応性を優先することで、カミンズは世界中のあらゆる環境で優れた後処理技術を提供しています。
コラボレーションと業界パートナーシップ
カミンズは、知識と専門技術を共有する文化を育むために、協力的な取り組みと業界パートナーシップに積極的に取り組んでいます。この分野の他のリーダーと協力することで、結集した洞察とリソースを活用して、業界全体の課題に対処し、協力してイノベーションを推進します。
先端素材と製造プロセスの統合
卓越性を追求するカミンズは、先端素材と製造プロセスの統合を模索しています。このアプローチは、当社の後処理技術の性能を向上させるだけでなく、資源の使用を最適化し、環境への影響を最小限に抑えることで、サステナビリティ目標にも貢献します。
お客様中心のソリューション
カミンズは、お客様中心のソリューションを提供することに重点を置いています。R&Dを通じて、お客様からのフィードバックを積極的に求めて取り入れ、当社の後処理技術がユーザーのニーズ、運用上の設定、業界特有の要件に合致することを図ります。
後処理技術
選択式触媒還元(SCR)
SCRは、尿素ベースの溶液を排気流に注入し、触媒を介してNOxと反応させて無害な窒素と水蒸気を生成することにより、窒素酸化物(NOx)の排出量を削減します。
ディーゼル微粒子フィルター(DPF)
カミンズのDPF技術は、粒子状物質の排出を大幅に削減し、大気室を向上させます。これは、粒子状物質の排出基準を満たすための重要な要素です。
高度なセンサーと制御
スマート制御システムは、後処理システムの有効性と信頼性を全面的に高め、さまざまな運用シナリオで最適なパフォーマンスを保証します。
ディーゼル酸化触媒
カミンズのディーゼル酸化触媒(DOC)は、排気流中の一酸化炭素(CO)と未燃炭化水素を削減するように設計されています。これらの有害な化合物の酸化を促進することにより、よりクリーンな排出を実現する上で重要な役割を果たします。
SCR触媒
SCR触媒は、高度な多孔壁構造と効率的な触媒材料を利用して、選択的触媒還元プロセスを促進します。これにより、窒素酸化物(NOx)が窒素と水蒸気に変換され、排出削減目標と一致するようになります。
コンビネーションシステム
カミンズのコンビネーションシステムは、複数の後処理技術を統合し、包括的な排出ガス制御を実現します。SCR、DPFなどのコンポーネントを組み合わせることで、さまざまな動作条件にわたって最適な性能を発揮し、排出ガス基準への準拠を徹底します。
天然ガスとH2ICEボックス
当社の三元触媒システムは天然ガスエンジン用途に使用され、排気ガス汚染物質(HCおよびCO)を酸化し、窒素酸化物を無害な成分に還元します。当社の水素燃焼エンジン(H2ICE)システムは、SCRなどのディーゼルシステムと同様の技術を用いて窒素酸化物を低減します。微粒子フィルターは世界で最も厳格な排出ガス基準を満たしています。
ディーゼル排気液(DEF)の注入
SCRシステムを搭載したエンジンの排気流にディーゼル排気液(DEF)を正確に噴射することで、窒素酸化物の排出量を削減することができます。
熱管理技術
電気ヒーターと炭化水素ドーザーは、効率的な排出還元反応が得られるよう排気ガスの温度を最適な範囲内に維持することで、後処理システムのパフォーマンスを最適化するために使用されます。