バス用
カミンズほど多くのバスに、そして、多くの国・都市で動力を供給しているメーカーはありません。なぜなら、最も厳しいデューティサイクルで動作しながらカミンズほど高いレベルのパフォーマンスと信頼性を発揮できるエンジンは他にないからです。カミンズのエンジンでは、長い稼働時間、途方もない年間走行距離、走行困難な地形といったものは標準条件。どのエンジンも安定して動力を供給し続けられる性能を備えています。またストップ/スタートシステムやハイブリッド構成などのイノベーションは、カミンズの技術を一歩抜きん出た存在に仕立て上げています。
大型バス
カミンズの大型バス用Euro VIフェーズ-Dは、小型バスからフルサイズの3軸ツアーバスまで対応可能な、業界で最も用途の広いエンジンの一つ。定格によってカミンズ2.8リットル〜12リットルエンジンの性能を最大限に発揮するものがあり、シャトルサービス用、日帰りツアー用、都市間移動用、通勤用のほか、高級長距離ツアー用のバスなどにも搭載することができます。
ヨーロッパやトルコでは、カミンズのエンジンは2019 Euro VIフェーズ-Dの非常に低い排出ガス基準に適合しており、エミッションがよりゼロに近いディーゼルエンジンや天然ガスエンジンを導入しています。
- F2.8エンジンは、Euro VI 小型車両用エンジンのコンパクトパワーを新たな次元に高めるもので、卓越した走行時パフォーマンスと向上した車両ソーシャビリティのほか、より大きなCummins Bシリーズエンジンに由来する優れた技術を特徴とします。
- バス・大型バスにとって、B4.5は理想的な動力源です。運用コストの節約につながる高効率の4気筒エンジンを採用しており、走行時はスムーズな加速と心地よい巡航速度を実現しながら、洗練されたパフォーマンスを発揮します。
- B6.7は市バス用の代表的なミッドレンジエンジンで、市場が拡大しつつある中型バス(全長11メートル未満、最大40席)でも使用することができます。
- L9エンジンは、全長12メートルのハイデッキ大型バスに適した生産性の高いパワーソリューションで、コスト効率がよく多用途であることと、加速の速さ、高速巡航を同時に実現しています。
- Euro VIシリーズで、ラグジュアリーなフルサイズの大型バス用として新たに登場したのがX12。革新的な軽量化設計と高燃費のXPI超高圧噴射システム、そしてカミンズのヘビーデューティーエンジンに求められる確かな耐久性を備えています。
天然ガス
L9N
カミンズのL9N天然ガスエンジンは、ヨーロッパとトルコで運行しているトラックおよびバスにおいて、ニアゼロエミッションを達成しています。CNGまたはLNGのどちらでも稼働する8.9リットルエンジンは、VolvoやRenaultのトラックでその性能が実証されているほか、Anadolu Isuzu、Autosan、BMC、Otokar、Solaris、Temsaといったバスメーカーでも採用されています。L9Nは再生可能天然ガス(RNG)とも呼ばれるバイオガスに完全対応しており、化石燃料である天然ガスからサステナブルな燃料オプションへの移行、そして保有車両の脱炭素化という目標を達成します。
ポーランドのベスキト・シロンスク地区を走るSolaris Urbino CNGバスの新保有車両は、L9Nフェーズ-Dを採用しています。Urbino CNGはパリやワルシャワなど主なヨーロッパの都市でも運行されていますが、この地区ではバスもカミンズエンジンも小さな町とその郊外の地域とを結ぶ役割を軽々とこなしています。これは、燃料補給なしで最長400 km走行できるその性能に拠るところが大きいと言えるでしょう。
ハイブリッドパワー
ヨーロッパ全土でカミンズのハイブリッドエンジンを搭載しているバスは4,500台以上。カミンズは、電化に取り組む多くのバスメーカーを支援するうえで重要な役割を果たしながら、燃料節約、カーボンフットプリントの削減、車両のソーシャリビリティの向上という点で大きな成果を上げてきました。特にB4.5、B6.7エンジンの「H」バージョンは、ハイブリッド駆動装置と一体化してシームレスなストップ/スタート機能を提供するよう全面的に最適化されており、これらのエンジンは1階建て/2階建てバス、さらに連節式トラムバスに搭載されています。また、エンジンのシステムをアプリケーションのニーズに合わせて調整できることや、Siemens、BAE Systems、Eaton、Allisonなどのシステムサプライヤーと緊密に連携していることなどの独自の機能体制により、「H」バージョンのエンジンはすべてのタイプのハイブリッドシステムと互換性があります。